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2006年 12月 16日

欧州旅15…ユトレヒト/ ディックブルーナハウス訪問

2006年7月16日/日帰り。
d0090805_018741.jpg2006年2月にオープンしたてホヤホヤの『ディック・ブルーナ・ハウス』。これまでブルーナさんが手掛けてこられた数多くのミッフィーたちの絵本のほかにも、デザイナー時代に手がけたブックカバーやポスターなども展示。ブルーナさんの全仕事がここにつまっています。セントラル・ミュージアムの向かいにあります。


d0090805_020551.jpgまさに看板娘。
d0090805_042576.jpgブルーナさん、ほんと優しそう…。
きっとみんなと同じように、私も幼稚園ぐらいの頃から何かと慣れ親しんできたミッフィーちゃん。特にお気に入りのキャラクターというほどでもなかったのですが、その見る目が変わったきっかけが2度ほどありました。

昔勤めてた会社で、同僚の、天然なところもあるおもしろシホちゃんが大のミッフィー好きで、
『のりちゃん知ってる?あのブルーナさんの絵って点々で描いてるねんで!手が震えてるんじゃないんやで!気持ちを点々に込めてるんやって!すごくない??』と教えてくれて、
『えぇぇ!』とまったくそんな描き方と気持ちの込め方に気付かなかった私は、そこで初めてちゃんとブルーナさんの絵を線をまじまじと真正面から見た気がする。

そして2つめは、数年前にNHKの番組で取り上げられた、ブルーナさんの特番。
初めて見たブルーナさんは、”こんなに優しい顔ってそんなに無いんちゃう?”というぐらいの優しいまなざしでしゃべったりほほえんだりしていた。
テレビを前に”何をどう経てきてそんな優しい人柄になったんだろう、そんな優しい顔をしてるんだろう”とか思っていたら、ブルーナさんの創作や生い立ちについてのお話が続き、そこで一気に尊敬の念でいっぱいになってしまった。
(以下、『ぼくのこと、ミッフィーのこと』 ディック・ブルーナ著/講談社刊より)
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『体が横向きであっても顔が絶対に正面を向いているのは、子どもたちの正直な真っ直ぐな目に応えたいから。そして、読者に対してはいつも正直でありたいと考えている』

『人生の始めの時期に、あたたかさにつつまれて育つというのはいかに大切だと言うことが分かる。人が生涯持って歩くことになる”幼い心のぬくもり”。このあたたかさの記憶づくりに、ぼくの作品が役立っているのだとしたら、これは、どんなに大きな勲章よりも素晴らしいことだと感
じている』

『戦争は非情で残酷です。湖畔周辺にナチスが姿をあらわしたときは、ぼくたちは息を殺して、通り過ぎるのをじっと待ちました。ある寒い日には、ユダヤ人の幾人かがナチスに追われ、その手から逃れるために、凍えそうな冷たい湖に入り、泳いで逃げていくのを見たこともありました。彼らはとらえられれば収容所におくられるか、その場で命をうばわれてしまうことだってあるのです。それは思い出すのもつらく、おそろしい光景で、言葉にはしつくせない憤りと悲しみがぼくを覆いつくしました。
戦争はあってはならないことです』

『仕事の依頼は、企業からもありましたが、できるかぎり病気や貧困に苦しむ子どもたちや障害をもった人たちに役立つ仕事を選びました。
自分ができるジャンルで、世の中の困っている人たちの力になるのは、人として当たり前のこと。オランダ人ならだれもがもっている気持ちです。絵やデザインで貢献できるのなら、できるかぎりの力を尽くしたいと考えます』

『子どもの涙を見るのはつらいことです。想像しただけで胸がしめつけられます。だから、ぼくが描く絵本はどんなときでもハッピーエンドです。”子どもたちに笑顔を!”そして、いつも、すべての子どもたちに”平等に幸福が訪れますように”と願いながら描いています』

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ああああ、くう〜涙出る。作家としても人としてもブルーナさんってすごいな、真人間やって思った。こんな大人がもっといっぱいいたらいいのに。自分もこんな大人であれたらって思う。
アンパンマンの作者のやなせたかしさんもそうだけれど、おふた方の創り出すにっこり優しいキャラクターたちは、まだものごころもつかない・文字も読めない幼い子どもにとっての心の友になったりする。時々それは実際に形あるぬいぐるみや洋服の模様となって身近なお気に入りになり、その子どもの最初の友だちや連れ、味方になる。それってすごいことだと思う!
ブルーナさんはミッフィーの絵本を読むみんなにとってのおじいちゃんなんだなぁと思います。出来るだけ長生きしてほしいです。





d0090805_1545425.jpgみんなの描いたミッフィー。いいね!子どもの絵ってかなわない、参りました、大好き!こんなの見たらブルーナさんたまらなくうれしいんだろうな。
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40ヵ国語以上に翻訳され愛されているミッフィーと仲間たち!世界的アイドルね。
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読書部屋やゲーム、プレイングルームがあります。ブルーナさんの生い立ちコーナーには幼少の頃の写真からデッサンまでいろいろ。
d0090805_24073.jpgすすす座れません…。




2Fはブルーナさんの歴代のデザイン仕事が展示されています。絵本作家になる前は父親が経営する出版社でグラフィック・デザイナーとして働いていたブルーナさん。ブラック・ベアシリーズがすてきです、好きです。
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スタイリッシュだわ…。
d0090805_2252919.jpgブラック・ベア。目が赤いのは本を読みすぎた夜更かしのせい。かわいいエピソード!
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別室では、どこかの企業とクリエイターのコラボレーション&その商品展示がされていました。子どもの絵画教室部屋みたいなのもあり、いろいろなワークショプや催しもあるそうです。
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この椅子ラヴリー…色使いがツボ。
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ミュージアムショップ。子どももおとなもみんな夢中〜

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by norichofu | 2006-12-16 00:00 | 2006夏/欧州の旅 | Trackback | Comments(10)
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Commented by Elina at 2006-12-17 01:40 x
ミッフィーちゃんて、今や日本でもミッフィーちゃんですが、
その昔は、『うさこちゃん』でしたww

それって普通過ぎるやん!って感じなんですけど、
子供のころ持ってた絵本に、絵は確実にミッフィーやのに、文中には、
うさこちゃんがこうしました、ああしましたって書いてありました(^^;
ミッフィーの方が断然カワイイですよね!
Commented by geronimo at 2006-12-17 02:24 x
地下鉄の工事中の所にもブルーナさんの絵があって、毎朝ほっこりした気持ちで見てしまいます。
ブルーナさん、素敵すぎ!
自転車に乗ってるブルーナさんにばったり遭遇したかったなぁ。
Commented by norichofu at 2006-12-17 23:07
>>Elinaさん
そうそう私らの世代の時も”うさこちゃん”て言われてたわ。
ミッフィーって言う響きもうさぎにぴったりしてるよね、パフパフ・モフモフな感じっていうか笑。
Commented by norichofu at 2006-12-17 23:13
>>geronimoちゃん
ね、ばったりしたかったよね、あの日は日曜日だったのでカレンダー通りにお休みだったのかしら…。
そうそう、ミッフィーの信号機があるって帰国してから知ったわ、どこだったんだろう?
Commented by Elina at 2006-12-18 23:13 x
あ! やっぱり?(笑)
結構最近ですよね、ミッフィーとかハイカラな呼び名になったん。

うさこちゃん以外にも、ミッフィーの絵本のタイトルが、
『フワフワさんとフワ奥さん』とか、そんなタイトルだった時もありましたよ、確か(^^)

親が、絵本を枕辺で読んでくれた時に、確かこんなタイトルを聴いた
気がしますww
Commented by norichofu at 2006-12-19 00:30
>>Elinaさん
どうやらね、オランダでは”うさちゃん”(オランダ語ではナインチェというそう)って名前で通ってて絵本でもそう書かれてるんだけど、世界に出る時に“ミッフィー”って名前を付けたみたい。
『フワフワさんとフワ奥さん』!!きゃはは、韻ふんでて良いね〜
Commented by Elina at 2006-12-19 00:50 x
面白いっしょー? 姉さん!
英語に訳すと、Mr. and Ms. Fuwafuwa!!

まぁ。英語に訳す必要も無かったんですけどねww

なるほど!じゃぁ、うさこちゃんっていうのは、あながち間違いでもなかったんですね!! 直訳してたんだぁー!
世界に出るときにミッフィーってつけたってことは、
世界に出る前に日本に来たっていうことですか? ん? あれ?
Commented by norichofu at 2006-12-19 01:28
>>Elinaさん
”フワフワ夫妻”ってのもイイかも!
そうそう日本の”うさこちゃん”だと忠実に訳してるのかもね。もしかしたら、国によってはすでに居るうさぎキャラとかぶってしまったかもしれないもんね。日本のマイメロディは名前あるけど、アメリカのバックスバニーとか…(←このうさぎに対してなぜか印象の悪い私。可愛くはないよね…しつれいだけど〜)。
やっぱりキャラクターには愛称があった方がいいのかなぁ。
それに、子うさぎを一語で表す単語が英語に無いみたい、kittenみたいに(今しらべてみた)。
Commented by tomo at 2006-12-19 03:44 x
ミッフィーちゃんて、点々で描かれてるの?初めて知った。
ブルーナさんのあのマイペースさとかええなぁ。
でも、シンプルな絵の中にはたくさんの信念があるし。
Commented by norichofu at 2006-12-19 23:30
>>tomoちゃん
少しずつ時間をかけて点をつなぐように線を書くそうです。取材によると”その速度はおそろしく遅い”のだそう!
線をおろそかにしてはいけないな、と改めて思いました。


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